引越し料金が高くなる要因
〜階数・道幅・家具の分解や組み立て

春の新生活シーズンや土日祝に引越し料金が割高になることは知られています。それ以外にも、費用を左右する要素があります。中には「え?そんなことが関係するの?」と思われがちな要素もあるので、くわしくみていきましょう。

マンションの何階かで値段が変わる

見積りの際に、いま何階に住んでいるか、転居先は何階に位置するかを聞かれたことはありませんか?

「階数」は引越し料金に影響する要素なのです。

上の方の階に荷物を出し入れするとなると、それだけ時間も人手もかかります。たくさんの作業員を長い時間拘束すると、それだけ人件費が必要になります。

エレベーターがあったとしても、通路やエレベーター内を傷つけないように養生しなければなりません。あくまでも目安ですが、階数と料金の関係は次のようになっています。

  • マンションにエレベーターがある ⇒ 1階ごとに500円~1,000円割増
  • マンションにエレベーターがない ⇒ 1階ごとに1,000円~2,000円割増

業者にもよりますが無理やり単純計算すると、エレベーターのない3階からエレベーターのある5階に引っ越す場合、5,500円~11,000円の割り増しということになるのでしょうか(単純計算すぎ?)

とにかく、何階から何階に引っ越すのかは料金に影響することは覚えておいてください。

逆にいうと、1階や一戸建ての場合は価格交渉の材料にできるということです。

家の前の道幅や階段の有無も影響

現在と転居先それぞれの家の前の「道幅」も、料金設定の基準になります。車2台が余裕ですれ違えるところならすぐ近くにトラックを駐車できますが、狭い路地のような道幅だと、トラックを遠くに停めてそこから荷物を運ぶ必要があり、作業時間が長くなってしまいます。

家の前に階段があってそれを登らないと搬入できない場合も追加料金となります。数段であれば影響ないかも知れませんが、車庫の上に玄関があるタイプの住宅なら追加料金が発生する可能性が高いでしょう。

分解や組み立てが必要な家具がないか


荷物の運搬の際、大型の食器棚やベッド、リビングボードなどは分解しないと運べない場合があります。簡単なものであれば基本料金に含まれているために無料でやってもらえますが、システム家具など複雑なものに関しては有料になるケースがあります。

分解できない家具が玄関からの搬出・搬入が難しい場合、窓から出し入れしたり上の階から吊り下げたりする必要があります。この場合も通常追加料金が発生します。

家具の分解や組み立ては自分でやるという方法もありますが、実は基本料金の中に入っている作業かもしれないので、業者とは十分に打ち合わせをしましょう。

何しろ引越しの際はやることが多いので、無料もしくは低料金でやってもらえるのならそれに越したことはありません。

引越し料金を押し上げるのは「人件費」

建物の構造や道幅が引越し料金に影響するのは意外に感じられたかもしれませんが、要するに作業人数や作業時間に関係するものは料金を左右する要因と考えてください。なぜなら、それらは「人件費」にモロに影響するからです。

業者側にとって、コストの多くを占めるのは作業員に対する人件費です。人件費が膨らむと利益が上げられないため、客に請求する料金を上げざるを得なくなります。

引越し料金は

「基本運賃」+「割増料金」+「実費」+「オプション料金」

によって決まります。

人件費は「実費」に該当します。トラックが横付けできない、階段で重い荷物を何度も往復して運ばなければならない、家具の分解や組み立てが必要といった要素は、作業する人数や時間に影響するため料金に直結します。

日程や時間帯が料金に影響するのは「割増運賃」に該当するからです。

基本運賃は距離と荷物の量によって決まり、業者ごとにそれほど大きくは変わりません。

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  1. マンションの何階かで値段が変わる
  2. 家の前の道幅や階段の有無も影響
  3. 分解や組み立てが必要な家具がないか
  4. 引越し料金を押し上げるのは「人件費」
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