訪問見積りをすると引越し料金が安くなる?
〜価格交渉のコツ


訪問見積りとは、引越し業者の人に自宅に来てもらい、荷物の量や周辺の道路状況を確認してもらうことです。

お客の申告内容と実際が違っていては、引越し当日に双方がとても困ることになるからです。また、訪問見積りをしたほうが料金は低めになるという話もあります。

訪問見積もりをするメリット

知らない人が自宅に来て家財や荷物を見せるのは抵抗がある、という人も多いかも知れません。その流れもあってか、最近では訪問見積りをしなくても申し込める業者が増えています。しかし、基本的には訪問見積りを依頼することをおすすめします。

理由は以下のようなものです。

正確な見積りができる

自分では10箱で済むと思っていた荷物が、実は20箱必要だったということはよくあります。現場で荷物が積み込めないとなると、時間や予算が大幅にオーバーする原因となります。

また、ドアや玄関からは出せない家具があるなら吊り下げる作業が必要になりますし、家具の種類を見て特別な保護材がどのくらい必要かを判断してもらうことも必要です。

値下げ交渉ができる

実は、Webや電話での見積りは詳細が分からない段階のものなので、金額がやや多めに設定されています。

しかし、訪問見積りの際に細かく話を詰めることで、「この時間帯なら安くできますよ」「この作業をお客様でやっていただくのはどうでしょう」と、その場で相談しながら交渉することができます。

特典や段ボールがもらえる

業者によっては訪問見積りを依頼するだけで日用品や台所用品などの粗品がもらえます。もちろん無料です。その場で業者を決定して契約すれば、そのまま荷造り用ダンボールを渡してくれることもあります。

著者も営業担当者の人が営業車に積んであった段ボールを大量に置いて行ってくれたおかげで、後で取り寄せたりせず時間に余裕を見て荷造りができました。

訪問見積りが不要なケースもあります。荷物の少ない単身者で、あらかじめ料金がはっきりしている単身パックを利用する場合などは、荷物のチェックや価格交渉のための訪問見積りはなくても問題ありません。

所用時間は長くても1時間程度

忙しい中見積りに長い時間かけられないという人も多いでしょう。しかし、引越し見積りサイト「引越し侍」の調べによると、90%以上の人が20分以内に訪問見積りを終えているという結果が出ています。

粘り強く値引き交渉をする場合や、部屋数や家族人数が多い場合は、時間が長くなる傾向があります。

当日の流れ

  1. 訪問
  2. 荷物の量や形状をチェック
  3. 依頼内容の確認
  4. 料金とサービスの説明
  5. 会社に料金を確認
  6. 見積書の作成
  7. 終了(ダンボール受渡し)

当日はまず家財や持ち物を一通り見てもらって、ダンボール箱の数はいくつ必要か、大きな家具にはどのようなものがあるか、ピアノなど特殊な荷物はないか、玄関やエレベーターの大きさ、周辺の道路の幅などを確認します。この時、家の外にある自転車なども忘れずに申告しましょう。

それから、希望するプランや日程など依頼内容の確認をおこないます。

これらの情報をもとに、営業の人が料金の見積りをおこないます。

ここからが料金交渉の正念場です!!

たとえば時間帯をおまかせしたらいくら安くなるか、この家具を処分したら価格が変わるのかなど、どんどん質問してみましょう。値切りをすることに抵抗がある人もいると思いますが、業者としてはお客から値切られるのは想定内です。

ただし業者の都合を考えずに値下げだけをしつこく要求するのは失礼にあたるので、どうやったら下げられるか提案や相談をする形にしましょう。

訪問見積りの際には、営業の人が「ちょっと会社に確認してみますね」と電話をかけ、「上司とかけあったら特別料金になりましたよ」というやり取りを経ることがあります。規則なのかそういう営業戦略なのかは分かりませんが特に大手に多いです。

即決は本当におトクなのか?

その後、価格に折り合いがついたら契約書を交わして終了です。営業の人が持ってきていればダンボールの受け渡しもあります。価格に納得がいかなかった場合や、また見積りをもらっていない業者が残っている場合は、後日連絡という形になります。

価格交渉をしていると、営業の人にその場で即決を求められることがよくあります。その代わり割引率の高い即決価格を提示してきます。この時点で決めるのがおトクなのでしょうか?

もしその業者が本命なら、「〇〇円なら今決めます」と逆交渉してみても良いでしょう。本命でなくてまだ見積り待ちの業者があるなら、無理して即決する必要はありません。見積りが出そろったところで、再度交渉してみれば良いでしょう。

訪問見積りのコツは、本命を最後に持ってくることです。

訪問見積りは3社程度が目安ですが、先に押さえの2社の見積りをもらっておくと、本命と価格交渉をする際の材料になります。また、本命が最後なら即決の意思を見せることでさらに値下げしてもらえる可能性もあります。

知識とフレンドリーさが価格交渉のコツ

引越し料金は安くできるに越したことはありません。業者の営業を相手にして価格交渉をするにあたって、まず役立つのが「知識」です。複数の業者から見積りを取る、比較サイトや知人から情報を得るなどして相場観を身に付けましょう。

どういうときに安くなるか知っておけば、「引越し先は1階ですけど安くなりますか?」など具体的に相談ができます。

これから交渉をするから、「値切るぞー」と戦闘モードで挑むとあちらも身構えてしまいます。知らないことを教えてもらうくらいの姿勢で、にこやかに対応すると良いでしょう。味方をしてあげたくなるような相手であれば、営業の人でも親身になってくれるものです。

  • 訪問見積りはした方が良い
  • 荷物は過少申告しない
  • 屋外に置いてあるものも忘れない
  • しつこく値下げの要求だけをしない
  • 即決は無理にしなくても良い
  • 本命は最後に持ってくるのが良い

訪問見積りは、引越しというプロジェクトをトラブルなく双方納得ずくで遂行できるように、事前にすり合わせをする作業です。

要望や条件は漏れなく業者に伝えることで、当日のトラブルを避けることができます。

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