マンション価格が下落する原因といわれる2020年問題とは?

東京都の試算によると、2020年にオリンピックが開催されることにより経済効果は、需要増加が約1兆2,000億円、経済波及効果は約3兆円から約20兆円に達すると見込まれています。これらの経済効果によって不動産業界、観光業界、小売業界など多くの業界、業種が恩恵を受けます。

しかし、一方でオリンピックという華やかな宴の終了の反動や、ちょうど2020年頃に社会的な構造変化の進展による影響が現れて、さまざまな問題が各方面に発生するという2020年問題が注目されています。不動産業界は、大きな問題として不動産価格、特にマンション価格の暴落が懸念されています。

何が2020年以降に大きな問題として顕在化し、マンションを含む不動産価格の暴落につながっていくのかについて解説します。

マンション価格が下落すると予測される6つの理由

2020年のオリンピックや社会構造の変化などによって、東京をはじめ全国のマンション価格が下落すると考えられる理由は以下の6つです。

オリンピックの需要で増加した人口の流出による空き家の増加

オリンピックに関する事業で多くの労働者が全国から集まっていますが、その労働者が入居した住居が空き家となって増加。家賃の下落はマンションの購入意欲を下げ、マンション需要が落ちます。特に東京都のマンション売却価格の下落が考えられます。そして、東京都のマンション価格の下落は全国へも波及します。

オリンピック需要によって不動産価格の上昇から下落への反転

2013年に東京オリンピックの開催が決定すると、オリンピック需要を見込んだ施設の建設などのために東京23区内の不動産価格は需要が増え上昇を続けました。しかし、オリンピック需要が終われば不動産価格は下落に向かいます。

下落幅が大きければ新しく建築された新築のマンション価格は低下し、さらに空き家が多ければ新築マンションへの需要も低下することから新築マンション価格は下落します。新築マンションの低下は、中古マンションの売却価格に影響します。

特に東京都のマンションに大きな影響が出ますが、上記の理由と同じで全国のマンション価格も影響を受けます。

低金利政策の継続でマンションが供給過多の状態

需要が高い東京都区内でもマンションを含む住宅の供給は需要に対して過多といわれています。この状況が、さらに2020年を契機に悪化し、急激なマンション売却価格の下落につながると考えられます。

少子高齢化の進展でマンション管理不全による老朽化の進展

少子高齢化時代では、高齢のマンション所有者が死去すると代わりに住む子どもがいないのでそのマンションは空き室になります。空き室になると管理費や修繕積立金が不足し、マンションの老朽化が進み価値が下落します。

国土交通省が2014年に発表した「マンション総合調査」によると「3カ月以上の管理費の滞納がある」と答えた管理組合の数は全国のマンションの約4割もあり、懸念が数字として現れています。

これによるマンション価値の低下が、管理ができているマンションの売却価格に直接どのように影響するか、はっきりしませんが、よい影響を与えることは少なく、悪い影響が大きいと考えられます。

2020年までに省エネ基準の義務化

今後、省エネルギー性を向上させるには、断熱性を高めることが重要ですが、現在、断熱性に関する基準や義務が制定されていません。

しかし、国土交通省は2020年までに断熱性の義務化を検討しています。義務化が制定されると基準を満たしているマンションと満たしていないマンションが存在することになって満たしていないマンションの価値は下落します。

中国人投資家・企業のマンション購入と外国人の入居者の増加による問題

中国マネーによる日本の不動産購入が活発です。中国人の個人投資家や企業がマンションを購入すると、その多くは管理費や修繕積立金についての認識がなく支払わないため、深刻な滞納問題が生じています。この結果、管理組合の財政が不足し満足な管理ができずにマンション価値が下落します。

また、中国経済が悪化すると投資家が投資したマンションを投げ売りするリスクが起きるかもしれません。

さらに政府は労働人口の不足を補うため外国人の移民の拡大を検討していますが、外国人のマンション入居が増加すると文化の違いから、日本人が嫌悪する夜中の大騒ぎなど公衆道徳に反する行為が横行するようになってマンション価値が下落するリスクもあります。

東京都住宅政策審議会の報告書にみる2020年問題

日本全国には約600万戸のマンションがあるといわれ、そのうち東京都には4分の1以上が集中しています。その東京都でマンション政策を担当する東京都都市整備局は、東京都住宅政策審議会を立ち上げて不動産の専門家による「マンションの2020年問題」について議論をし、その結果を2015年9月に発表しました。

それによると、オリンピックの終了による問題だけでなく、上記にあげた構造的な問題が起きるために対策が必要と述べています。このことからもマンション価格の下落の可能性は高く、さらに長期的に続くと推測できます。

マンション売却を予定しているなら2020年までの売却が理想

上記の理由によって、マンションを含む不動産価格の下落は不可避と推測されています。

下落幅は暴落という見方もあれば、それほど下落しないという意見までさまざまで予測が難しいですが、確実にオリンピック需要を見込んで値上がりを続けた価格は、それ以前の水準程度まで下落することに対する異論は現時点で見当たりません。

数年以内に売却する予定があるなら、2020年までの売却を終えることをおすすめします。

2020年問題のまとめ

2020年問題がマンション価格に与える影響と6つ理由について解説しました。

マンション価格の下落幅は、さまざまな意見がありますが、下落する可能性は高いという見方が一般的です。マンション売却の予定があれば2020年までに売却することでマンション売却価格の下落のリスクを抑えられます。

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