エリート夫が勝手にマンションの買い替えを繰り返すので友人が離婚を考えてる話

こんにちは。白金ちなです。不動産投資についてはさっぱりです。

仕事のできる男って何でもできるんですね。友人の旦那さんがマンションを住み替えることでなんかうまいこと利益を出しているらしいです。でもなぜか妻が激怒している。彼にはその理由が分からない。分からない妻が余計に怒る。なぜなのか。

夫が勝手にマンションの買い替えをして引越しを丸投げ

友人S子ちゃんは有名ホテルの元コンシェルジュ。美人でセンスがあって思いやりのある、私の自慢の友達。旦那さんは大手広告代理店に勤めるD男さん。仕事も趣味も器用にこなすアクティブなエリート。結婚式はそりゃあ華やかでしたよ。

で、そのカップル、いま離婚の危機です。

原因が、浮気でも借金でもなく「マンションの買い替え」。旦那さんがS子ちゃんに相談もなくマンションを買い替えてくるらしく、そのたびに家族は引越しを余儀なくされる。その後の段取りはすべて彼女がやっているので、子供もいるのにもういい加減にして!となっちゃったらしい。

大事なことをおさえておくと、マンションの買い替えはこれまでも金銭的にはうまくいっているらしい。

今住んでいるところは高値で売却できて、次に住むところの頭金に足せるので、月々の負担はどんどん減っているとのこと。このあたりはさすがエリートっていった感じですね。

へー、このご時世にマンションの買い替えで損を出さないってすごいよね。

でも家族としては問題なんだ?

今回のテーマはそこね。住宅って資産の前に“家”でしょ?

お金ではかれないことを無視すると大変なことになるんだなーって考えさせられたわ。

夫の言い分①「住み替えるとお金が増える」

D男さんは大手広告代理店の社員で年収も1000万円を超えているのですが、資産運用にも興味がある。また、いわゆる「夢のマイホーム」に永住する考えは持っておらず、「自宅でもなんでも利益を生むならうまく使えばいいじゃないか」という考え方の持ち主らしいです。

D男さんの戦略は「有望なマンションを買って住み、値上がりすれば売却して次の物件の購入費用に充てる」というもの。このご時世に不動産が値上がりなんてするの?と思いましたが、都心の人気エリアなど選べば有力な物件はたくさんあるようです。

前にお邪魔しに行ったときに次のようなことも言っていましたが、すみません難しくてよく分かりませんでした。

  • 自宅マンションでも売却益や賃貸収入が得られる
  • 自宅は売却益が3000万円まで無税(投資用なら20~39%)
  • 自宅用なら家賃収入は所得に入らない
  • 低金利な住宅ローンが使える
  • 住宅ローン控除の適用される
  • 転勤になったら賃貸に出せば家賃収入を得ることも


「物件見つけてくるのも、売り先決めてくるのも俺だし、金を出すのも俺だし、今のところ損は出してないし、何が文句あるの?」

というのが彼の言い分だそうです。

引越し作業が大変だといえば、
「料金なんて気にせずにおまかせプランでも何でも使えばいいじゃん」

子供のお友達が近所だったのにといえば、
「いろんな環境に適用するのも大事な教育だよ。
俺だって親の転勤で大変だったけどいろんなこと勉強になったよ」

と返ってくるのだとか。うーん、取りつく島もないですね。

夫の言い分②「家は値上がりの条件を満たしたものしか買わない」

住み替えに一番大事なのは、高値で売れる物件を見つけてくること!と彼は断言します。きっとその通りなんでしょう。彼が常々言っている良いマンションの条件とは以下のようなものです。

  • とにかく人気エリア
  • 駅から10分以内は必須
  • 標準的な間取りとデザイン

「郊外で駅から遠いマンションはどんなに広くて快適でも買わない。絶対に値下がりするからね。多少手狭になっても、人気エリアの大規模マンションがいい。もちろん駅近。

間取りやデザインは拍子抜けするぐらい普通がいい。70㎡3LDKとかね。その方が売れやすいんだ」がD男さんの持論。

確かにちょっと話題になった不動産売買の新書にもそんなことが書いてあったわ。

マンションは10年で買い替えなさい

人口減少長寿時代に入り、旧来の「賃貸→分譲マンション→戸建て」という住宅すごろくはもう通用しない。新しい住宅勝ち組戦略は「10年で住み替えること」。ライフスタイルに合わせ、老後資産も形成できるノウハウを解説。

朝日新聞出版

この条件を満たしていないと、どんなに家族が気に入った物件があったとしても却下されるのだそうです。S子ちゃんは駅近やエリアよりは快適性を重視したいから、郊外でもいいっていってるんだけど…。

・・・なんか、すごいね。

よく勉強しているのは伝わるんだけど、マイホーム選びなのに血が通ってないっていうか…

“売る”って視点はあるんだけど、“住む”って視点がないよね。

本人は激務でほとんど家に帰ってこないなら見えてないんじゃないかな。

妻の言い分①「立地が良くても家族が不便なら意味がない!」

ここからはS子ちゃんのターン。D男さん的には完ぺきな物件選びも、彼女にとっては不満が山盛りだそうです。確かに都心のタワーマンションなど他人がうらやむお家に住んでいるのですが、聞いてみるとなるほどその通りだという言い分があります。

  • 人気エリアは保育園激戦区!
  • マンション上階は子供の騒音が心配
  • 夫以外の家族に駅近のメリットはない
  • 母子ともに仲良しの人と離れなければならない

まず、保育園がない。人口が多い割には子供が少ないので保育施設の数が十分になく、新しい物件が多いのでどうしても待機児童にとっては激戦区になります。そのため、優秀な彼女は仕事を辞めざるを得なく、今も時短で融通の利く仕事にしか就けません。

また、子供が元気な男の子2人だから、近所迷惑にならないように戸建てかマンションの1階がいいと言ったのですが、売り手が付きにくいとの理由で却下されました。階下から苦情が来ないかハラハラしながら暮らすのは疲れますよね。

小学校に入ってからの引越しは子供の転校が絡んだからもっと大変だった。やっと仲良しの子ができたと思ったのにまた最初から人間関係を築いていかなければならず、登校を渋るのをなだめるのが大変だったのだとか。

それ以外にも、近くにスーパーはあるけど以前住んでいた家の近くの商店街の方が安くていいものがたくさんあった、近所に子供同士が気軽に行き来できるママ友がいたのに離れてしまった、駅には近くなったけど最寄り駅が変わったので通勤時間が長くなってしまったなど、小さいけどじわじわストレスになることが引越しには付きまといますよね。


「家を高く売るためだったら私たちの生活は二の次っていうのが許せない!」

「儲かってるんだから文句言うなって経済的DVじゃないの!?」

一見些細なことが生活のベースだったりしますよね。特に子供にとっては。これをわがままと捉えられたら、怒りたくなるのも無理もないのかもしれません。

妻の言い分②「住み心地を良くするための努力が台無しにされる!」

S子ちゃんはおしゃれできっちしりた性格なので、家具の配置や動線には並々ならぬこだわりがあります。そのあたりの苦労がD男さんには理解してもらえないようです。


「インテリアはパズルと同じ!箱が変われば全部がイチから。引越しのたびに家具を買い替えるわけにいかず、本当にストレス・・・!」

彼女の家には何度も行きましたが、本当にキレイです。モデルルーム並。

1cm単位で計算された家具のレイアウト、部屋の雰囲気を考慮した照明、計算しつくされた色彩とサイズの手作りカバー。ちょうどいい花とグリーンの配置。(画像はイメージです)

「今のキッチンの収納は結構広いから前回の引っ越しの時に奮発して高い鍋セット買ったのに、次のはそれほどではないから断捨離しなきゃいけない。ホットプレート置く場所もない! 」と憤慨するS子ちゃん。

でもD男さんは「こっちの荷物をあっちの家に運ぶだけでしょ?何が大変なの?」と意に介しません。たしかに彼女は頑張り過ぎかなーと思わないでもないけど(私がズボラだから)、でもそれは称賛されるべき特技だと思うけどなぁ。。

「一緒に物件さがせばいいじゃない」というアドバイスをした結果

S子さんは住み替え派とは反対の「終の棲家」派なの?

引越し自体がイヤって感じ?

ううん、彼女は引越しOK派だよ。ひとつの場所にこだわる人じゃないし、家探しも興味あるって。

だったら一緒に探せばっていってみたんだけど…

家に求める要件が違いすぎてケンカになるだけだからやめたって。

家選びで求めるもの

  • D男さん = 値上がりが見込める物件
  • S子さん = 家族が快適に住める物件

以前S子ちゃんがとても気に入ったマンションがあったのですが、D男さんに即却下されました。間取りも広くてデザインが良くて、特に直線になりがちなマンションに適度に曲線が使われており、周囲に公園もあってすごくよかったのですが、「奇抜なデザインは売りにくい」「駅から遠い」といった理由でダメになったのです。

最寄り駅はどこか、駅からの距離は、何階に住むか、部屋の間取りや広さはといった物件選びの基本中の基本のところでモメちゃうので、いつの間にかS子ちゃんは意見をいわなくなった。するとどうせ何もいわないということでD男さんは勝手に契約してきちゃうようになった。

これが、「勝手にマンションの買い替えを決めてくる→あとはヨロシク」のいきさつのようです。金銭的に損はないから強く出れないものの、S子ちゃんのガマンはそろそろ限界に達しつつあります。

資産効率だけを見て家族の住まいである自宅を買い替えるのは、家庭の崩壊を招くかもしれないってことだね。

とりあえず駅前でケーキ買ってきたみたいなノリで家買って来るのやめよう!

どっちもすごいし頑張ってるから認め合って欲しい

でもね、D男さんってすごいと思うんですよ。仕事は広告代理店で激務なのに、少ない休みに情報収集して下見に行って、きっちり売却益を出してくるんですから。今は不動産バブルでもないので素人が自宅投資で結果出そうと思ったらかなり大変だと思いますよ。

一方S子さんも、彼女の家の居心地の良さは異常だし、家族全員がその恩恵を受けている。決して彼女ひとりの勝手な趣味じゃないし、きちんとしていることは褒められるべきことで責められるべきではない。だいたい男児2人育てて家ピカピカとか奇跡だと思うよ!

どっちもすごいし頑張ってるから、離婚なんかしないで上手くやってほしいんだけど、難しいのかなぁ。


〜白金ちな〜

3児を育てるFP母。キラキラ派でも自然派でもない快適な暮らしを模索中。料理は美味しく作るより美味しそうに食べるほうが得意。自分の意見はしっかりしているけど争いごとは嫌い。手触りのいいものが好き、羊とか。面食いじゃなくて麺食い。


〜ラムチョップ〜

ちなにしか姿が見えない賢い羊。ちなの疑問や不満に豊富な知識で答えてくれる。体は子羊、頭脳はAI。時々暴走するちなの抑え役だが、いちばんの理解者でもある。眠れない人の目の前で何度も柵を往復して100回以内に寝かせるのが得意。1歳違いの兄の名前はマトン。